食事中

Kai Amino: Jul 27, 2022

解析で疲れた頭を休めるためにキャンパス内の圃場を散歩していたところ、何かを咥えたヒヨドリに遭遇。近寄ってみると、どうやらニイニイゼミのようです。

私にとってヒヨドリと言えば、20年以上前に沖縄で上杉兼司先生という蝶の研究者が行った実験に登場する馴染みのある鳥です。上杉先生は、毒のあるベニモンアゲハを食べたヒヨドリがそれに酷似したシロオビアゲハのメスも食べないことを確かめ、鳥に対してシロオビアゲハのベイツ型擬態がちゃんと機能していることを示す貴重な結果を残しました (Uesugi, 1996)。

冒頭の「解析」はちょうどこの上杉実験の結果を用いて鳥の視覚を模倣したAIを開発できないかという試みでした。普段からバードウォッチングをするわけでもない自分にとっては初めて遭遇した捕食シーンだった上、その主がヒヨドリだったことに、私はなにか励まされたような気分でした。